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法人化しました

いつも『シンプル・ダイエット』を使っていただきありがとうございます。

2011年2月より私の個人プロジェクトの小さなアプリとして始まった『シンプル・ダイエット』は、おかげさまで非常に多くの方にご支持を頂き、2017年にはiOS版のユニークダウンロード数が500万回を超えるまでに成長してきました。

これからもみなさまに安心して便利に使っていただけるように、この度アプリの運営を法人化しました。iTunes App StoreやGoogle Play Storeのデベロッパー名には、「SIMPLE APP STUDIO K.K.」または「Simple App Studio Inc.」に表示が変わっていると思いますが、これは私が代表を務める会社で、今後もアプリの基本的な方針は変わりません。法人化することでより公共性の高い存在として発展して参りたいと思います。

今後とも『シンプル・ダイエット』をどうぞよろしくお願いいたします。

『シンプル・ダイエット』
クリエイティブディレクター / Simple App Studio株式会社 代表取締役
くらち たかよし

Android版の『シンプル・ダイエット』がリリースされました!

Androidのスマートフォンをお使いのみなさま、お待たせいたしました!

『シンプル・ダイエット』がついにAndroidでも使っていただけるようになりました!

今までに本当にたくさんの方からお問い合わせをいただいて、その度に未だご用意ができていないとお伝えしなければならないのが本当に心苦しかったのですが、ついにご用意ができました。^-^)

今までiPhoneまたはiPod touchで『シンプル・ダイエット』を使っていただいていた方は、Googleドライブへのインポート・エクスポート機能を使ってデータを移行していただくことも可能です。詳しい移行方法については、下のヘルプページをご参照ください。

『シンプル・ダイエット』のAndroid版は、Android 4.4 (KitKat)以降に対応しており、Google Playストアよりダウンロードしていただけます。

Google Play

今までAndroid版がなくて諦めてしまっていた方も、是非使っていただけましたら嬉しいです。*^-^*)

これからも『シンプル・ダイエット』をどうぞよろしくお願いいたします。m(_ _)m

v2.7.0がリリースされました!

『シンプル・ダイエット』v2.7.0がリリースされました。

初版リリースからまもなく5年になる『シンプル・ダイエット』のユーザーの方の中には、何年にもわたって毎日記録をしていただいている方も多いことと思います。今回のアップデートでは、大切なデータをしっかりと守り、これからも末永く、より安心して便利に使っていただけるよう進化しました。

今回のバージョンで追加された新しい機能は次の通りです。

1. iCloudデータ履歴

万が一の場合に備えてデータの履歴をiCloudに保存する機能です。誤ってアプリを削除してしまった場合や、iPhoneの機種変更時のバックアップに失敗したときなど、完全に防ぐのは難しい状況に対しても、大切なデータを守ります。

全てのユーザーの方にこの機能を有効化してご利用いただくことをおすすめいたします。

この機能について詳しくはこちらのヘルプページをご参照ください。

2. Googleドライブへの自動エクスポート機能

データ入力後にGoogleドライブに自動エクスポートするオプションを追加しました。「iCloudデータ履歴」機能と併せて、大切なデータをバックアップします。

3. グラフ機能の強化

横向きのグラフ表示に対応しました。グラフ画面でiPhone/iPod touchを横向きにすると、フルスクリーンでグラフが表示され、スペースを有効に活用できます。

また、2本指のピンチ操作でグラフを拡大・縮小できるようになりました。iPhoneの写真などを拡大・縮小するときと同じように、2本指のピンチアウトの操作でグラフを拡大、ピンチインの操作でグラフを縮小できます。

さらに、描画速度の改善により、1画面に最大3年分のデータをスクロールせずに表示できるようになりました。

4. 基準日の設定が可能に

グラフ画面やメモ画面などで、今までは前回の記録からの差分と共に記録を始めた日からの差分を表示していましたが、記録を始めた日の代わりに、任意の日を指定できるようになりました。基準日は設定画面から変更が可能です。

※基準日をデータが存在しない日に設定すると、その日以前の一番近い日でデータが存在する日が自動的に選ばれ、基準日として使用されます。

5. 指紋認証に対応

暗証番号の代わりに、指紋認証(Touch ID)でも暗証番号ロック画面を解除できるようになりました。この機能は、iOS 8.2以降、Touch ID対応デバイスのみで使用できます。

6. 3D Touchに対応

3D Touch対応のデバイス(iPhone 6s, 6s Plus)では、ホーム画面のアプリアイコンを強く押すことで表示されるメニューから、グラフやメモ画面を直接開けるようになりました。

その他、iPhone 6/6 Plus, 6s/6s Plusの大きな画面への対応や、グラフ画面でのメモ表示の高速化など、ご要望をいただいた内容などについてさまざまな改善を行いました。是非アップデートしてお試し下さい。

なお、このバージョンから、iOS 7.0以降のサポートとなります。また、デフォルト以外のデザインテーマをお使いの場合は、デザインテーマのアップデート(無料)が必要です。

また、iOSの「ヘルスケア」への対応は、慎重に検証した結果、今回は見送らせていただくことになりました。前回のアップデートから長らくアップデートが停滞してしまった背景には「ヘルスケア」対応についての長期にわたる葛藤がありました。詳しい経緯についてはこちらに書かせていただきました。「ヘルスケア」への対応を期待していただいていたみなさま、誠に申し訳ございません。><当面は「ヘルスケア」以外の新機能、例えば、iPhone 5s以降に内蔵されている歩数計の値の表示は「ヘルスケア」に対応しなくても可能なので、歩数の表示といった機能の追加を検討しています。ご理解をいただけましたら幸いです。

『シンプル・ダイエット』はこれからもより便利で安心して使っていただけるよう、他さまざまなアップデートの計画が進行中です。ご意見やご要望などございましたらこちらよりお知らせいただけましたら嬉しいです。

今後とも『シンプル・ダイエット』をどうぞよろしくお願いいたします。m(_ _)m

iOSの「ヘルスケア」の対応について

『シンプル・ダイエット』では、常に最新の技術に目を向け、使って下さるみなさまにとって有用なものを利用できるように検討を行っております。同時に、世界累計400万回以上ダウンロードしていただいており、何年もの期間にわたって毎日記録をしてくださっているたくさんの方々の大切なデータに対する責任を重く受け止めており、アプリに変更を加える際には、その安全性、安定性、有用性などを非常に慎重に検討しております。

iOS 8より「ヘルスケア」という機能が追加され、体重や体脂肪率などの測定値の他、運動や栄養、睡眠など、ヘルスケアに関するさまざまなデータを1箇所に保存してさまざまなアプリやデバイス間で共有できるようになりました。

『シンプル・ダイエット』でも「ヘルスケア」に対応すべく、多大な時間を使ってさまざまな面から調査・検討とテスト実装を繰り返してきました。その結果、v2.7.0の現時点では対応を見送らせていただくこととなりました。

▲開発中だったヘルスケア関連の設定画面。かなり詳細のオプションまで実装した段階で様々な問題が明らかに。

ヘルスケア連携を期待していただいていたみなさまの中には、なぜ「ヘルスケア」に対応しないのか、詳しい理由を知りたいという方もいらっしゃるのではないかと思い、以下に見送りに至った主な理由と試行の経緯を書かせていただきました。技術的な詳細も含まれた長文で読みにくい文章ではありますが、詳しい理由を知りたいという方は、下記をご覧いただき、ご理解をいただけましたら幸いです。

1.さまざまなアプリとデータを共有することによる混乱

「ヘルスケア」と連携することで、他のアプリやデバイスで記録したデータを取り込むことができるようになります。例えば、ワイヤレス体重計で測定したデータが自動で「ヘルスケア」に書き込まれていれば、『シンプル・ダイエット』アプリで入力をしなくてもグラフでデータを見られるといったことが可能になります。または、今まで使っていた他のアプリからデータを移行するときなどにも便利でしょう。

しかし、「ヘルスケア」では、考え方の異なるさまざまなアプリがデータを書き込み、共有することになります。

例えば、『シンプル・ダイエット』では、1日の中の体重の変化についても重要と考え、測定時刻を秒単位で正確に記録することで、1日に何度でも体重・体脂肪率を記録できるようになっていますが、他の多くの体重管理アプリでは記録は1日に1つだけと決められていて、「ヘルスケア」に書き込む際には、時刻は0:00や書き込み時の時刻など適当な値が記録されます。

また、『シンプル・ダイエット』でテスト実装をした際には、「ヘルスケア」に既に書き込まれているデータを重複して書き込まないように配慮しましたが、別のアプリでは他のアプリが「ヘルスケア」に書き込んだデータを読み込み、そのデータを時刻を変えて「ヘルスケア」に重複して書き込む、ということを行うようになっている場合もあります。

▲(左)『シンプル・ダイエット』で体重を入力した後、”MyFitnessPal”と”Fitness Pro”というアプリを起動した場合の例。”MyFitnessPal”では1日に1つだけ体重データを記録できるようになっていて、1日のうちの最後のデータを選んでその日のデータとして読み込み、次にそのデータを重複して「ヘルスケア」書き込んでしまう。その際、書き込みを行った時刻をそのデータの時刻として記録してしまう。さらに、次に”Fitness Pro”を起動すると、元のデータのコピーのコピーまで作成されてしまう。(右)”Argus”というアプリでは、「ヘルスケア」から読み込んだデータをすべてタイムラインに表示するため、重複したデータが複数表示されてしまう。(2015年9月1日時点での調査)

このような状態で、『シンプル・ダイエット』に他のアプリが書き込んだ体重・体脂肪率のデータを取り込むことを考えた場合、それが実際の測定値なのか、他のデータの時刻を書き換えて再書き込みされたものなのかの区別がつかず、重複したデータを取り込んでグラフがめちゃくちゃになってしまうか、または本来取り込むべきデータを除外してしまいユーザーを混乱させてしまうかのどちらかの状況になってしまいます。

【問題点①】「ヘルスケア」には1つの測定データのコピーがどれが元の測定値か分からない状態で複数混在し、時刻も不正確。ここから読み込んだデータを正確に表示することは出来ない。重複したデータをそのまま表示するか、または、「平均する」「最後の1つを選ぶ」などの方法で統合して表示するかのどちらかしかなく、『シンプル・ダイエット』が目指す正確な測定記録の表示ができない。

そこで、「他のアプリのデータを取り込まない」というオプションをつけ、これをオンにするときには警告文を表示することを考えましたが、やはりこのオプションをオンにして他のアプリのデータを取り込んだユーザーが予想外の動作に困惑してしまうことは避けられないと思います。また、「他のアプリから取り込んだデータを全て削除」というボタンを追加して、予想外の状況になってしまったときには元に戻せるようにすることも考えてみましたが、おそらくそのボタンの存在自体に気付いてもらうのが難しく、結局どのような対策をしても根本的に混乱を招く状況を避けられず、解決策にはならないと考えました。

『シンプル・ダイエット』ではシンプルにわかりやすく使えることを非常に大切にしており、システム上の都合で「重複したデータを読み込んでせっかく毎日記録したグラフがめちゃくちゃになってしまった」「取り込まれるはずのデータがなぜか取り込まれない」といった体験させてしまうことは避けたいという思いから、他のアプリやデバイスからのデータの読み込みは難しいと判断しました。

2.不特定多数のアプリにデータを晒すことの不安

次に、他のアプリやデバイスで記録したデータを読み込むことなく、『シンプル・ダイエット』で記録したデータのみを読み書きするように制限することで、『シンプル・ダイエット』のデータを他のアプリで読み込んで利用したり、またデータのバックアップとしても利用価値があるのではないかと考えました。

しかし、「ヘルスケア」に書き込んだデータはユーザーが許可したものならどんなアプリからでも読むことが出来てしまいます。「ヘルスケア」と連携したアプリは、Appleの審査を通過しているので信頼できるはずだ、というのが基本的な考え方であると思いますが、App Storeの現状を見る限り、審査基準に違反しているにもかかわらず審査を通過してしまっているアプリは多く見られ、審査を通過したから必ずしも安心だと言える状況ではないと思います。

また、「ヘルスケア」ではどのアプリがどのデータにアクセスできるかを詳細に設定できるようになっているため、信頼できるか分からないアプリにはユーザーの責任でアクセスを拒否すればよいと考えることもできますが、例えばFacebookの診断アプリなどで個人情報が流出してしまう件が後を絶たない状況を考えると、全てをユーザーの責任としてしまうのは無理があるのではと考えます。

▲「ヘルスケア」のアクセス許可設定。各アプリ毎に、どの項目に読み込み/書き込みが出来るかをユーザーが詳細に設定できる。しかし、そのアプリが本当に信頼できるかを判断することは難しく、よくわからないままアクセスを許可してしまう人も多いのが現状ではないだろうか。

表向きは普通の体重管理アプリでも、実はユーザーが気付かないうちにバックグラウンドで「ヘルスケア」のデータを自社サーバに収集してマーケティングデータとして販売していた、などという悪質な例が今後発生しないとも言い切れません。

【問題点②】「ヘルスケア」に保存したデータには不特定多数のアプリがアクセスできる。たとえAppleの審査を通過したアプリで、ユーザーがアクセス許可を設定したとしても、悪意のあるアプリがデータを流出させるリスクを完全に回避することはできない。

「ヘルスケア」にデータを書き込むことが一概に危険であると考えているわけではありませんが、『シンプル・ダイエット』ではより安心して使っていただくために、ユーザーが自分のデータを完全にコントロールできることを非常に大切に考えていますので、大切なユーザーのデータを今後いつ現れるかわからない悪意を持った業者によるアクセスに晒してしまうリスクを冒してまで「ヘルスケア」から得られるメリットがあるかどうかということを吟味する必要があると考えました。

3.暗証番号ロックが無意味化してしまう

もう一つ単純な問題としては、『シンプル・ダイエット』ではアプリを起動する際に暗証番号ロック画面を表示して、暗証番号を入力しないとデータの入力や表示ができないようになっていますが、「ヘルスケア」アプリを使うと暗証番号なしでデータを見ることが出来てしまうため、暗証番号ロックの意味がほとんどなくなってしまうという問題もあります。Appleの意図としては、iPhone自体に暗証番号または指紋認証でのロック機能があるので、アプリ単位でのロックは不要ということだと思いますが、iPhoneのロックだけでは十分ではなくアプリ単位でのロックもあった方が安心だと思うユーザーも多いため、アプリでの暗証番号ロックの意味がなくなってしまうのは問題だと考えます。

▲(左)『シンプル・ダイエット』アプリは暗証番号ロックを設定していた場合、起動時に暗証番号の入力が求められる。(右)「ヘルスケア」アプリは暗証番号なしで開くことができ、『シンプル・ダイエット』で入力したデータも見ることが出来てしまう。特に、バックアップの目的でメモのデータも「ヘルスケア」に書き込んだ場合は、それも丸見えになってしまう。
【問題点③】『シンプル・ダイエット』アプリ内で暗証番号ロックを設定していても、「ヘルスケア」アプリを使えばデータを見ることが出来てしまい、暗証番号ロックを設定している意味がなくなってしまう。

4.「ヘルスケア」の機能を有効に活用したアプリケーションがまだない

「ヘルスケア」の理想的な利用方法は、他のアプリやデバイスから得られたデータと比較したり統合したりすることで、新たな価値を生み出すことだと思います。

例えば、体重と睡眠のデータを比較することで、その人の睡眠が体重に与える影響を解析して、その人の体重管理にとって理想的な睡眠時間を算出したり、体質の類型を割り出して予想される病気やその予防方法をアドバイスしたりといったことで新たな知見が得られるならば、それは大変有用なことと思います。

しかし、「ヘルスケア」の発表から1年が経過した現在のところでは、具体的にこのような活用ができる有用なアプリケーションはまだほとんど見当たりません。Apple製の「ヘルスケア」アプリはユーザー向けに使いやすく作られたものというよりかは、むしろ「ヘルスケア」データベースの全データを閲覧・追加・編集・削除する機能を網羅した開発者向けのツールという意味合いが強いものになっています。また、「ヘルスケア」に対応した既存のアプリでは、「ヘルスケア」から読み込んだデータを単に別々のグラフに表示したりといったことはできますが、異なるアプリ間でデータを共有することで単体のアプリで利用する以上に有効に活用できているとは思えません。

▲『シンプル・ダイエット』で入力した体重のデータを”MyFitnessPal”で表示した例。”MyFitnessPal”は食事のカロリー管理アプリとして非常に優れているが、体重のデータをカロリーのデータと並べて表示して比較したりすることはできない。これならば体重のグラフは『シンプル・ダイエット』で、食事のデータは”MyFitnessPal”で別々に見た方が見やすく、「ヘルスケア」の利点をあまり有効に活用できているとは言えない。

また、例えば「体重と歩数を比較する」といった単純な応用が有用であるとするならば、「ヘルスケア」との連携をしなくても、iPhone 5sから追加された歩数計の機能を使えば、例えば『シンプル・ダイエット』アプリ内で体重と歩数や登った回数を比較できるようにするといったことも将来的には可能です。

『シンプル・ダイエット』には従来からGoogleドキュメントのスプレッドシートにエクスポートする機能があり、「ヘルスケア」を活用した実用的なiOSアプリがない中で独自の解析を行いたい場合には、この機能を活用していただく方が、現実的により自由度の高い利用が可能だと思います。

【問題点④】現状では「ヘルスケア」の機能を有効に活用したアプリケーションがなく、リスクに見合うだけの利点がまだない。

5.「iCloud」と「ヘルスケア」の両立ができないことによるバックアップ先の問題

『シンプル・ダイエット』の次回のアップデートを考えたときに最も重要な課題の一つは、自動的にデータを安全な場所にバックアップして、大切なデータの喪失を防ぐことです。

iOSでは極希に、アプリのアップデート時にネットワーク接続の問題等でダウンロードに失敗した際にデータが全て失われてしまうという問題が内在しています。この問題はiOSの黎明期から存在し、未だに解決されておらず、アップデートをリリースする度にデータが全て消えてしまったという報告を数件いただいて、非常に申し訳なく、何とか対策をしなければならないと考えてきました。

バックアップ先の候補としては、iOSを使っている人なら誰でも必ず利用できる場所が理想的で、「ヘルスケア」が発表される前はAppleのクラウドサービスである「iCloud」を検討してきました。

その後、iOS 8と同時に「ヘルスケア」の機能が発表され、こちらも本来の機能に加えてバックアップとしての機能も担えるのではないかと候補に加えて検討してきました。

しかし、Appleの規約により、「ヘルスケア」と連携するアプリはデータを「iCloud」に保存することはできなくなってしまいました。そこで、「ヘルスケア」に対応するか、「iCloud」を選ぶか、どちらか一方を選ばなければならなくなってしまいました。

▲Appleの審査基準の一部。”27. HealthKit and Human Subject Research”の項目27.3には、「ヘルスケア」と連携するアプリでユーザーの健康データをiCloudに保存するものはリジェクトされると規定されている。

そこで、まずは「iCloud」を諦めて「ヘルスケア」をバックアップとしても利用することを検討しました。しかし、ここで2つの問題に遭遇しました。

1つ目の問題は、「ヘルスケア」を完全なデータのバックアップ先として利用するには、体重と体脂肪率だけでなくメモのデータも「ヘルスケア」に保存しなければならないという点です。メモのデータはとてもプライベートな情報を含み、他の人には見られない前提で記入をしていることが多いと思います。しかし、上記2と3で述べたとおり、メモのデータを「ヘルスケア」に保存すると、他のアプリからでも読めるようになってしまう上、「ヘルスケア」アプリを使えば暗証番号ロックを回避してメモの内容を読むことが出来てしまいます。これではバックアップはとりたいけど他のアプリには公開したくないというニーズには応えることが出来ません。

2つ目の問題は、『シンプル・ダイエット』アプリを削除する際に、「ヘルスケア」に保存したデータも削除するかを確認するメッセージが表示され、「削除」を選ぶと「ヘルスケア」からもデータが全て削除されてしまうことです。これでは、間違えてアプリを削除してしまった場合のバックアップとしては不安が残ります。

▲「間違えてアプリを削除してしまったのでデータを復元したい」というお問い合わせをいただくことは意外に多い。間違えてアプリを削除してしまう状況を想定すれば、この確認メッセージも誤って「削除」が選ばれてしまう可能性は高く、バックアップ先としては適していない。

これらの問題を考慮すると、やはり「ヘルスケア」をデータのバックアップ先として利用するのは適切ではありません。そう考えると、「ヘルスケア」か「iCloud」かの選択で「ヘルスケア」を選ぶと、「iCloud」という有力なバックアップ先の選択肢が失われてしまいます。

バックアップ先として独自にサーバを用意する方法も検討してみましたが、やはりデータを外部のサーバに送信することを全てのユーザーに強要するというのは受け容れられないでしょう。バックアップはできる限り全てのユーザに行っていただきたいものですから、やはり「iCloud」が適切な選択肢であると考えました。

【問題点⑤】Appleの規約により、「ヘルスケア」か「iCloud」かは二者択一。両方を同時に使用することはできず、「ヘルスケア」を選択した場合には「iCloud」にデータをバックアップするという選択肢が永遠に失われてしまう。不特定多数のアプリからアクセスできる「ヘルスケア」は非常にプライベートなメモのデータを保存しておくには適しておらず、また、間違ってアプリを削除してしまった場合に「ヘルスケア」からもデータを全て削除するオプションが選べてしまい、バックアップ先としてはあまり適していない。

このような不安や問題点と、得られる利点と比較すると、現状ではリスクに見合うほどの十分な利点があるとは言えず、現時点での「ヘルスケア」の対応は見送らせていただくこととしました。

思想の異なる不特定多数のアプリやデバイスがヘルスケア関連のデータを共有するという試みはまだ始まったばかりで、今後を注視していきたいと思います。もし将来的に有用なアプリケーションが登場し、データの安全性が確保できると確信できれば、また対応を検討したいと思います。

「ヘルスケア」に対応して欲しいというご要望を多くいただいている中でご要望にお応えすることが出来ず、また既に詳細な実装と検討に多くの時間を費やしてしまった後での苦渋の判断となりましたが、ご理解いただけましたら幸いです。

『シンプル・ダイエット』は今後も安心して使っていただけることを第一に考え、シンプルでわかりやすいというコンセプトを大切に、より便利に使っていただけるように進化して参ります。

今後とも『シンプル・ダイエット』をどうぞよろしくお願いいたします。

体脂肪率について

体脂肪率とは?

体脂肪率は体重全体に占める体脂肪の重さの比率を%で表したものです。

例えば、体重50kg、体脂肪率20%の人の場合、体脂肪の重さは 50 × 0.2 = 10kg、残りの40kgは筋肉(水分を含む)や骨などの重さになります。

ダイエットでは、単に体重を減らすだけではなく、筋肉量などはそのままに、余分な体脂肪を減らすのが本当の目的です。

体脂肪率は、家庭用の体重計(体組成計)や体脂肪計で測定することができます。

ただ、本当の体脂肪率を正確に測定することは実は非常に難しく、家庭用の機器で測定できるのはあくまでも目安です。同じ人が同じ時に1つの機器で測定した数値ともう1つの機器で測定した場合では全く異なる数値になることもよくあります。

体脂肪率は、できる限り毎回同じ機器で、同じ時間帯に、同じ条件で測定して変化を見ることで、ダイエットの目安として役立ちます。

体脂肪率は少ないほど細身の体型になりますが、少なければ少ないほどよいというわけではなく、特に女性の場合は体脂肪率が低すぎても体調に支障をきたすことが知られていますので注意が必要です。

適切な体脂肪率の範囲はというと、例えば体重計メーカーのTANITAさんのWebサイトでは、年齢と性別によって次のような基準が示されています。

年齢 / 性別 やせ ー標準 +標準 軽肥満 肥満
男性 18〜39才 〜10% 11〜16% 17〜21% 22〜26% 27%〜
40〜59才 〜11% 12〜17% 18〜22% 23〜27% 28%〜
60才〜 〜13% 14〜19% 20〜24% 25〜29% 30%〜
女性 18〜39才 〜20% 21〜27% 28〜34% 35〜39% 40%〜
40〜59才 〜21% 22〜28% 29〜35% 36〜40% 41%〜
60才〜 〜22% 23〜29% 30〜36% 37〜41% 42%〜

『シンプル・ダイエット』で体脂肪を記録するには?

体脂肪率の測定ができる体重計(体組成計)をお持ちの場合は、『シンプル・ダイエット』アプリで体重に加えて体脂肪率も記録していただくことができます。

体脂肪率の記録はデフォルトでオフになっています。オンにするには、体重入力画面にある「設定」画面を開き、「体脂肪率」のスイッチをオンにして下さい。

設定画面で「体脂肪率」を「オン」に

体重入力画面から体重の数値を入力してOKボタンを押すと、体脂肪率入力画面に遷移するようになります。

体脂肪率入力画面に遷移

体脂肪率を入力してOKボタンを押すと、グラフ画面に遷移します。

体脂肪率のグラフ表示

デフォルトのデザインテーマでは、薄い色で描かれているのが体脂肪率のグラフです。右側の目盛りが体脂肪率の数値を表しています。

体重だけでなく、体脂肪率も併せて管理し、健康的な減量を目指しましょう。

『シンプル・ダイエット』バージョン2.6.0がリリースされました!

『シンプル・ダイエット』バージョン2.6.0がリリースされました!今回のアップデートでの変更点をご紹介します。

編集機能

今回は編集機能を追加しました。今までは機能をよりシンプルに保つために、「間違えて入力してしまった場合はすぐにその場で削除して再入力」を推奨して参りましたが、それがかえってわかりにくく不便というご意見をたくさんお寄せいただきました。

新しいバージョンからは、グラフ画面で編集したいデータの点を長押しすると、「編集/削除」ポップアップが表示されます。

ここで「編集」をタップすると、下のような編集画面が現れて選択したデータを編集することが出来ます。

画面上部の青いバーには現在編集中のデータの日時が表示され、そのデータを編集中であることがわかります。

通常の入力と同じように、「体重入力」→「OK」→「体脂肪率入力」→「OK」という流れで編集できます。

編集中の体重と体脂肪率の入力画面では、あらかじめ編集前の数値が入力された状態になっていますので、変更しない項目はそのまま「OK」を押してください。

数値を変更する場合は、そのまま通常通り数値ボタンで入力して「OK」を押して下さい。

編集中に「C」ボタンを押すと、0ではなくその時の元の数値にリセットされます。

日時を変更する場合は、「日時変更」ボタンをタップすると日時選択画面が表示されるので、ここで変更をしてOKボタンを押して下さい。体重・体脂肪率はそのままで、日時のみ変更することも出来ます。

編集を途中で中断する場合は、画面左下の「戻る」ボタンを押すと、編集画面が閉じてグラフ画面に戻ります。

テーマに合った新しい効果音!

デザインテーマ「スマートブラック」と「フラワリーガーデン」には、それぞれのテーマに合った新しい効果音が追加されました!

「スマートブラック」はクールで重厚なエレキギター音、「フラワリーガーデン」はエレガントなバイオリン音です♪

新しいサウンドは、札幌のクリエイターAttaQさんに製作していただきました。

数字ボタンやOKボタンを押したときの操作や画面の遷移の際の演出を是非お楽しみ下さい!

なお、効果音の音量は、iOSの「設定」→「サウンド」の「着信音と通知音」で設定できます。「ボタンで変更」をONにしておけば、iPhone/iPod touchの側面の+-ボタンで変更できて便利です。

また、効果音をOFFにしたい場合は、体重入力画面にある設定ボタン(歯車のアイコン)から設定画面を開き、「サウンド」スイッチをOFFにしてください。アプリ内の全ての効果音が鳴らなくなります。

インポート機能の不具合が修正されました

インポート機能が正しく動作しなくなってしまった問題がこのアップデートで修正されます。ご不便をおかけしてしまい誠に申し訳ございませんでした。

また、インポートの際に、Googleドライブのルートフォルダにファイルが非常にたくさん置いてある場合に、インポートファイルをチェックするのに非常に長い時間がかかってしまっていた問題も解決されています。

データのバックアップや新しいデバイスへのデータの移行の際などに是非ご活用ください。

iOS 7でのアプリアイコンをアップデートしました

iOS 7をお使いの場合は、アイコンが少しアップデートされています。陰影を控えめにしてiOS 7のホーム画面によりマッチするようにしました。

先行してアップデートした『シンプル・ダイエット * フォト』のアイコンともマッチするようになりました。^-^)y

是非アイコンを並べて使ってください!^-^)/

その他

iOS 7の環境に最適化されたほか、細かい改善が行われています。(例えば、グラフをタップしてポップアップを表示する際のレスポンスがだいぶ高速化されています。^-^)

なお、今回のバージョンからは、iOS 6.0以降のサポートとなります。できるかぎり多くの方に使っていただけるように、過去のバージョンのiOSもサポートできるように努力して参りましたが、特にiOS 7からの開発環境の変化が著しく、新しい環境にも適応していかなければならず、苦渋の選択でした。iOS 5.x以前をお使いの場合で、インポートができない不具合でお困りの場合は、こちらのフォームよりご連絡をいただけましたら個別にサポートをさせていただきます。

また、デフォルト以外のデザインテーマをご利用の場合は、今回のアップデートの際にはデザインテーマの更新も必要になります。アップデート後の最初の起動時にご案内が表示されますが、ご購入済みのテーマはいつでも無料でアップデートしていただくことができます。お急ぎの場合や通信状況がよろしくない場合などは、後からでも、「設定」→「テーマ」からアップデートしてご利用ください。

『シンプル・ダイエット』は、みなさまのご意見を聴かせていただきながら、より安心して長く使っていただけるよう、これからも進化していきます。

ご意見・ご要望などございましたら、こちらのフォームよりお気軽にご連絡ください!^-^)/

『シンプル・ダイエット』がおすすめするシンプルなダイエット法

『シンプル・ダイエット』は、体重(と体脂肪率)を毎日計って記録してグラフで確認することで、食事や運動の習慣に気をつける気持ちが自然に生まれてくることを意図してつくられています。それでは、具体的にどのようなことに気をつければよいでしょうか?

体重が増えすぎてしまう原因は生活習慣や体質など人によってさまざまで、それによって効果的な方法も違ってきますが、ここでは多くの人にとって大切と思われることを10項目にまとめました。健康的な食事と運動の習慣づくりの参考にしてみてください。

1.栄養バランスに気をつけて、糖質と脂質を控えめに

糖質脂質のとりすぎは体重が増えすぎる原因のひとつです。糖質の摂取は血糖値を上げ、インスリンの分泌を誘発して血液中の糖質が脂肪細胞に取り込まれやすい状況を生み出します。脂質は1gあたりのエネルギー量が最も高く、うっかりするとすぐに1日に必要な量を超えてしまうので過剰摂取に気をつけたいところです。

糖質や脂質を控えるといっても、完全にカットしてしまうのは禁物。糖質を主に含む食品には、排泄を促す食物繊維や糖質・脂質の代謝に必要なビタミンミネラルを豊富に含むものもあります。脂肪は細胞膜などの材料となるなど大切な栄養素でもあります。特に体内ではつくることができない必須脂肪酸は食品からバランスよく摂取する必要があります。

また、ただ食べる量を減らすだけのダイエットも必要な栄養素が不足したり、体が少ないエネルギーでも生き延びられるようにエネルギーをセーブする方向に働くことで基礎代謝量の低下を招き、太りやすい体質になってしまったりします。

筋肉を減らすことなく体脂肪を減らすためには、筋肉のもとになるたんぱく質をしっかり摂ることも大切。

適正体重に近づきその状態を長く維持し続けるためには、極端な絶食や特定の栄養素をカットしたりせず、バランスのよい食事から必要な栄養素を摂取するように心がけましょう。

2.GI値に気をつける

同じカロリーでも体への取り込まれやすさに違いがあり、それによって太りやすさにも違いがでてきます。

ある食品を食べた後の血糖値の上昇のしかたを数値化したのがGI値で、GI値が大きいほど取り込まれやすく、小さいほど取り込まれにくいことを示しています。

例えば、白米よりも玄米、うどんよりも蕎麦、食パンよりもライ麦パン、白砂糖よりもメープルシロップの方がGI値が小さくなります。

普段の食事でGI値の小さいものを選ぶことを意識することが有効です。

3.食べる順番に気をつける

血糖値の上昇をゆるやかにして体への取り込みを抑えるには、GI値の小さい食品を選ぶのと同時に、食べる順番を意識することも有効です。

はじめに野菜などの食物繊維を多く含むものから食べ始め、次に肉や魚などのたんぱく質を多く含むものを、最後にごはんなどの糖質を含むものを食べるようにすると、同じものを食べても血糖値の上昇がゆるやかになり、太りにくくなります。

4.夕食を控えめに、早い時間にとる

人の体は最も活動する昼の時間にエネルギーを多く消費するため、これに合わせて朝と昼にしっかり食べて、活動レベルの低下する夜にはあまり食べないことが有効です。

特に寝る直前に食べたものは脂肪として蓄えられやすいといわれています。夕食は遅くとも寝る3時間前までに済ませるようにしましょう。

5.よく噛んで、ゆっくり食べる

よく噛んで食べることで脳の満腹中枢が刺激され、満腹を感じやすくなるといわれています。また満腹を感じるまでには時間がかかるため、食べるのが速すぎると満腹を感じるまでにたくさん食べてしまいがちです。よく噛んでゆっくり食べるのを習慣にすることで太りにくくなります。

6.塩分を控えめに

日本高血圧学会ガイドラインでは、1日の食塩摂取量を6g未満にすることが勧められています。これはあまり意識せずに食事をすると簡単にオーバーしてしまう量です。

塩分のとりすぎは高血圧やがんのリスクを高めるだけでなく、代謝を低下させて太りやすい体質につながるので注意が必要です。

7.水分をしっかりとる

体重の60~70%は水分で、年齢と共に低下していくといわれています。水分をしっかりとって体の水を循環させることで、便秘を防ぎ代謝を促進することができます。

8.自律神経の働きを整える

ストレスなどで自律神経のバランスが崩れると、日中に活動するはずの交感神経の働きが低下して基礎代謝量の低下につながり、太りやすい体質になります。

肥満の大部分は食べ過ぎよりも交感神経の働きの低下が原因であったという報告(モナリザ症候群)もあるようです。

睡眠時間をしっかり確保して、朝や夜には深呼吸やストレッチなどでリラックス、昼はマッサージや軽い運動などで体の活動レベルを上げることで、自律神経の働きを整えて太りにくい体質をつくりましょう。

9.適度な運動を習慣にする

筋肉を減らさずに脂肪を減らす健康的なダイエットには運動は不可欠です。

ただ、あまり激しい運動は必要なく、脂肪燃焼にはウォーキングや軽いランニングなどの有酸素運動と、筋力レベルに合わせた筋肉トレーニングの組み合わせが有効です。

有酸素運動では、運動中の心拍数が運動強度の目安になります。年齢、性別、安静時の心拍数から脂肪燃焼に有効な心拍数を計算する「ファットバーン心拍数計算器」をご用意させていただきましたので参考にしてみて下さい。

10.週に1度は「解放食」の日をつくる

ストレスはダイエットの大敵。どんなに健康的な食事を続けても、それがストレスになってしまっては本末転倒です。

週に1度は好きなものを食べたいだけ食べる「解放食」の日をつくると、無理なく楽しく続けやすくなります。

以上、健康的な食事と運動の習慣づくりの参考になればと思います。

もし項目が多すぎると感じられた場合は、はじめは参考になりそうなものをいくつか選んで実践してみて、自分にとって効果の高いものを見つけるのがおすすめです。

自分に合ったダイエット法を見つけることは、自分を知ってさらによい方向に進むためのプロセスです。『シンプル・ダイエット』アプリで効果を確認しながら、このプロセスを楽しみましょう!

なまえつけてねキャンペーン終了!なまえは「レコくまくん」に決定しました!

9月18日から10月末まで開催していた『シンプル・ダイエット』のくまのキャラクターになまえをつける「なまえつけてねキャンペーン」の選考が終了し、なまえが決定いたしました!

「レコくまくん」

です!

記録(レコード)するだけの『シンプル・ダイエット』の趣旨に合った、かわいらしいなまえですね。

名付け親になっていただいた @da_hara さん、ありがとうございます!

ほかにもすてきななまえをたくさんご応募いただきました。ご応募いただいたみなさま、ありがとうございました!

これからも「レコくまくん」共々『シンプル・ダイエット』をどうぞよろしくお願いします。

[追記] hint!さんにも「レコくまくん」をご紹介いただきました!

【シンプル・ダイエット】キャラクターの名前が決定‼

Webサイトをリニューアルしました

『シンプル・ダイエット』のWebサイトをリニューアルしました!新しいデザイン、トピック毎に見やすいヘルプページ、よくある質問、ブログなど、より便利に使いやすいよう変更・追加しました。

ブログには健康的なダイエットのために役に立つ情報も書いていこうと思います。

新しくなった『シンプル・ダイエット』のWebサイトをどうぞよろしくお願いします!